TOP > 社長Blog > 【社長Blog】人を使うということ
【社長Blog】人を使うということ

ご無沙汰しております。5ヵ月ぶりの更新となりました。平成20年度は、わが社もこらえきれず、残念ながら4期ぶりの赤字。順調に推移していただけに非常にショックでした。しかし、「政治が悪い」とか人のせいにしては経営者はいけない。敗因をきちんと分析するとともに、反省すべきは反省。一方では今年度の営業を昨年のうちに開始。おかげで今年はよいスタートがきれています。ようやくblogを書く余裕が出たというのが本音ですね。景気が悪いと風呂敷広げて、あれこれ書く方がまだ多いようですが、私はわかりやすい性格なので、どうぞお許しください。

さて、今回のお題。「人を使う」。このblogを読んでいる方は、30代が多いと思いますので、自分に実力がついてきて、仕事量が右肩あがりに増えていることと思います。また、一方、この頃は、会社(組織)からいいように使われる世代でもありますね。「なんでもかんでも俺?」とか感じること多くないですか?

そうなると、どう仕事を回していくかですが、2つしか答えはありません。

1.自分でなんでもやる
2.人を使う

多くの人は2で行きたいわけですが、ところがうまくいかない。なぜなら、人を使いこなせないからです。

大体、仕事がバリバリできる人は、人より大抵優れているわけなので、人を補充されても、来た人が自分より優れていることはまずありません。なので、最初は歓迎しますが、自分の意図がうまく伝わらず、教えている時間もなくなり、だんだん足でまといになり、結局1の方向にいかざるをえないわけです。この負のスパイラルが、さらに自分のストレスを溜め、会社に悪態を憑くようになり、ブラックスパイダーマンのようになっていくんですね。

皆さん、自分でできることなんかほんの少しだと思いません?自分だって定時に帰りたいし、デートもしたい。普通の人になりたいはずですよね?でも、仕事があふれていれば不可能。人にふるしかないわけです。自分が犠牲になりたいと思っている人は皆無。じゃあ人を使いましょうよ。

仕事が本当にできる人って、一握りのお金の亡者を除けば、大抵は「高田純次」さん風ではないですか?毎日飲み歩いていて、昼はゴルフして、会社居れば女子社員とおしゃべりばかり。でも成績はTOPクラス。どうしてこの生活ができるのか?それは人を使いこなしているからです。

では、私の20年の社会人経験(内経営者10年)から見た、「人を使うPOINT」は以下。

1.最初から自分と同じようにできると思うな。
2.最初は、10のうち、1できればいいと思え。
3.最初はとにかくほめてやれ。
4.できるだけ仕事は同行させる。自分を見せてあげること。
5.同行した感想を聞くこと。一緒にやっているという気持ちにさせること。

はい。まずここまでがんばりましょう。この段階で、問題になるのは、2と3ですね。よく怒鳴る方居ますが、もはやこの手法は通用しません。また、出来の悪さに給与泥棒、とか思うでしょうが、自分も最初は給与泥棒だったのですから(爆)。そう思えば少しは抑えることできるでしょう。

そして、ここがクリアすると、次のステップへ。

6.正直失敗してもあまり痛くない仕事をやらせてみる。(自分の仕事を理解してもらう)
7.顧客のファーストコンタクトパーソンを彼(彼女)にしてみる(6の一部)
8.ミスがあれば、自分で訂正をしない。気がつかせる。(←これすごく大事)
9.今回の仕事はスピードではなく、丁寧さが大事だと割り切る(←これすごく大事)
10.必ず、一緒にクロージングまで行う。
11.この頃になれば、ほめる、しかるの両方を行うことが大事。

そう、いつの間にか仕事が委譲されています。引継ぎ書かいて、「あとはよろしく」なんかより、このSTEPのほうが断然有効です。ただ、気をつけてほしいのは、7くらいで、いきなり単独行動させないこと。まだ子供なんですから、見ていてあげなければだめです。また最大のPOINTは、8と9。これができないと意味がありません。失敗するのはこのタイミングの人も多いみたいですね。人に最初から最後までやらせなければ、自分の仕事は軽減されません。

1から11まで、大体1年はかかるでしょうね。でも、自分は社会人を何年やるのか?と思えば、そんなに長いものではありません。時間とともにすこしずつ軽減されてくることに気がつくでしょう。また、スポットでしかHELPに来ない場合は、1〜3だけでもいいのでは?十分の一しか軽減されなくても、今の環境よりましだと思えばよいでしょう。または人を使う練習と思えばよいでしょう。

また、今は若いから自分で何でもできるから、面倒と思うかもしれませんが、老いてくれば限界を知ることになりますし、責任のあるポジションに着くようになれば、なおさら出来なければいけません。人を使う能力は、会社(組織)にいる以上、売上成績と同じくらいの評価項目であることをお忘れなく。

是非、人を使うコツを覚えてください。そして、「カリスマ」的存在までいけば、あなたも高田純次風になれますよ(爆)

ではまた。
2009.7.15

追伸1:部下なんかいないよ!という人は外部の人をうまく使いましょう。考え方は一緒です。
追伸2:年上の部下の場合は難しいですね。そのケースは別途書きます。